書評「負ける人は無駄な練習をする:水谷準著」を読んだ感想
負ける人は無駄な練習をする
なんとも衝撃的な煽りタイトル。
これは買わずにはいられません。
私は現在は現役ではないにもかかわらずアマゾンの購入ボタンをポチっと押してしまいました。
なぜならこの本は卓球選手以外にも大いに役立つと思ったからです。
本の概要を簡単に言うと「負ける人がする無駄な練習」をテーマに水谷選手が独自のスポーツ練習理論や、卓球で勝つために技術以外で必要なことについてかなり辛口で書いてます。
そんなん書いて大丈夫かってくらい辛口です(笑)
主に練習するときの考え方や無駄な練習がテーマなので現役プレーヤーだけでなく指導者にも読んでほしい本です。
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負ける人は無駄な練習をするの目次
第1章 「試合で生きる練習」と「無駄な練習」
第2章 勝者になるためのメンタル
第3章 チャンピオンの異常性
第4章 勝つためにコーチに求めるもの
第5章 卓球は予測の集合体である
第6章 外へ飛び出す勇気
第7章 用具に妥協なし
第8章 負ける人は負けるパターンを持っている。
第9章 追い込まれた時の戦い方
最終章.恐怖感との戦い。
基本最初から最後までメンタルの話です。
卓球やってる人ならメンタルの重要性はよく知っていると思います。
卓球では実力が同程度ならまず間違いなくメンタルが強い方が勝ちますし、多少の実力差があってもメンタルが上回ってれば勝てます。
卓球はメンタル強い人にとってはいいけど弱い人にはつらいスポーツなんですよね。
なのでメンタル弱い人にはぜひ読んでほしい本です。
また練習方法についてはメンタル強い人が読んでも非常に参考になります。
水谷準の言う無駄な練習とは何か?
ネタバレにならない範囲で軽く解説すると、水谷準選手の言う無駄な練習とは
- コートに入れるだけの練習
- 気持ちのいい練習
- 頑張った感のあるハードな練習
のことです。
これらを簡単に解説すると
コートに入れるだけの練習
例えば練習中にミスをたくさんすると相手に迷惑が掛かりますし、コーチにもにらまれたりします。
でもだからってコートに入れることばかり考えて練習しても試合で役に立ちません。
だってそんなボール試合では相手に簡単に返されてしまいますから。
気持ちのいい練習
練習中は相手に打ちやすいボールを送ってもらってそれを強打したり、気持ちよくラリーを続けたりする練習があります。
でもそんな練習しても試合では役に立ちません。
試合中は相手はうちやすいボールなんてくれませんから。
また自分が気持ちいい = 相手にとっても気持ちいいので簡単に返されるボールしか打てなくなります。
頑張った感のあるハードな練習
日本は練習至上主義、努力至上主義なところがあり、毎日長時間練習することがいいことだ、という風潮があります。
確かに基礎技術を身に着けるうえでは練習量は大切です。
でもある程度以上のレベルでは集中力をフルに使った難易度の高い練習を短時間でする方が練習効果が高いです。
特に強豪校はハードな練習をしますが、青森山田では練習嫌いな水谷、丹羽、松平の3人が圧倒的な実力者になってることから練習量 = 強さではないことがわかります。
これはスポーツの世界に限らず、日本人ならみんなやってしまうことだと思います。
14歳の時にドイツに行き、海外で練習していた水谷選手は日本と海外の練習方法の違いを肌で知り、日本の練習にいかに無駄が多いかを身をもって知りました。
それに気づいて早いうちに練習方法を変えた水谷選手だからこそ、全日本選手権9回優勝(史上最多)という快挙をなし遂げられたのでしょう。
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メンタルについて
水谷選手はボールタッチの天才と呼ばれるくらい卓球のセンスも非常にすごいんですが、メンタルの強さは群を抜いてます。
じゃなきゃ全日本選手権で11年連続決勝進出、9回優勝なんてできません。
水谷選手の試合を見ていると追い込まれてからの逆転が非常に多いですし、せった場面で勝ち切ることが多いです。
そんな水谷選手が試合中に意識してることなどもこの本を読むとわかりますよ。
卓球やってる人に限らず、スポーツ選手にも、ビジネスやってる人にも自信を持っておすすめします。
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